サンドラッグで薬剤師として働くには?将来性から年収まで解説

この記事では、サンドラッグについて詳しくまとめています。

転職する上で気になる将来性や年収、転職する方法について解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

サンドラッグの基本情報

  「大手ドラッグストアで働きたい」「サンドラッグの求人が気になる」と考えている人も多いのではないでしょうか。

サンドラッグは、大手ドラッグストアチェーンです。

ひとことで大手といっても、売上高や店舗数はどのくらいで、どういった経営理念のもと、事業を展開しているのでしょうか。

まずは、売上や店舗数をはじめとしたサンドラッグの基本情報、経営理念についてご紹介します。

会社情報

サンドラッグは、1965年設立、東京都府中市に本社がある大手ドラッグストアチェーンです。

売上高は、ドラッグストア業界の中で第6位(2018年時点)です。

パート・アルバイトを含む従業員数は6,882名で、正社員も新卒から中途まで幅広く採用しています。

事業内容は、ドラッグストア事業・調剤薬局事業・ディスカウント事業(食品や日用品を中心に扱う事業)です。

調剤薬局事業は、サンドラッグの店舗併設型の薬局と、調剤専門薬局のサンドラッグファーマシーズの2つです。

経営理念

サンドラッグの企業理念に、

“私たちはドラッグストア・調剤薬局・化粧品店・バラエティストアとして、国民の「健康で豊かな暮らし」の実現を目指し、「毎日が明るく楽しい生活」の創造に貢献します”とあります。

また、経営に関する4つの言葉も掲げています。

  • 経営の理念「一隅を照らす」
  • 経営の姿勢「三方良し」
  • 経営の使命「安心・信頼・便利の提供」
  • 経営の手段「一歩先を考え、半歩先に行動する」

世の中の一隅でも照らせるようにという理念や、顧客だけでなく社員を始めとしたすべてに対して最善を尽くすという姿勢から、個人個人への対応を大切にしている印象を受けます。

また、「安心・信頼・便利の提供をし、健康で豊かな暮らしの実現を目指す」という理念から、薬剤師による服薬指導や情報提供も、重要な仕事として位置づけられている印象です。

店舗数

サンドラッグは、グループ企業を含めると全国44都道府県に店舗展開していて、店舗数はドラッグストア業界第5位です。(2018年時点)

  • 直営ドラッグストア663店舗
  • 調剤薬局のサンドラッグファーマシーズ22店舗
  • 子会社の星光堂薬局67店舗
  • 子会社のサンドラッグプラス55店舗
  • ディスカウントストアのダイレックス277店舗
  • フランチャイズ63店舗

となっています。

直営ドラッグストアと調剤薬局のサンドラッグファーマシーズに関しては、関東圏に店舗数が多いです。

特に、本社のある東京には161店舗の直営ドラッグストアを展開しています。

星光堂薬局は新潟と福島、サンドラッグプラスは北海道、ディスカウントストアのダイレックスは中国・四国地方を中心に展開しています。

サンドラッグの求人情報

サンドラッグの求人情報は、企業HPや転職サイトなどでみることができます。

企業HPは、求人情報専用のホームページがあり、勤務地・職種・雇用形態それぞれから検索できるようになっています。

また、サンドラッグの店舗スタッフの求人は、「カウンセリング販売スタッフ」の薬剤師職と「運営スタッフ」の店舗運営職のふたつに分かれています

「1店舗2ライン制」を実践し、店舗スタッフを上記ふたつに分け、専門業務を分担しているのです。

ここでは、サンドラッグの求人内容について、具体例を挙げてご紹介します。

薬剤師

薬剤師職は、OTC販売のみの薬剤師職、調剤併設店舗での薬剤師職、調剤薬局での薬剤師職の3種類あります。

ここでは、OTC販売の薬剤師職求人情報を具体的に紹介します。

<勤務地>
 東京都三鷹市下連雀3-28-20

<職種>
 薬剤師

<求人内容>
【仕事内容】
 店舗における、一類医薬品の販売が中心です。
 ご希望や調剤経験の有無など状況に応じて、調剤店舗への異動も可能です。
 ※管理薬剤師、店舗責任者、マネージャー、統括マネージャー、教育担当など幅広いキャリアパスがあります。

<雇用形態>
 正社員、契約社員、パート・アルバイト

<給与>
 【年収】470万円(24歳モデル)

<応募条件>
 【必須条件】
 ■薬剤師免許をお持ちの方
 ※未経験の方も幅広い年齢層で相談可能です。

 【社員区分について】
 ■ナショナル社員
  採用本拠地を中心に全国勤務可能な社員
 ■狭域エリア(地域限定)社員
  居住地を中心に範囲(90分以内)で勤務可能な社員

 【雇用形態について】
 ■正社員:40歳以下(月給制)
 ■契約社員:41歳以上(月給制)
 ■準社員:週30時間以上勤務のできる方(曜日や時間制限もご相談可能。時給1,950円以上、別途賞与あり)
 ■パート:週30時間未満の勤務の方(曜日や時間制限もご相談可能。時給2,000円以上)

<勤務時間>
 10時00分~18時30分(休憩0分)
 週40時間変形労働制、休憩時間は60~90分程度(平均1日8時間勤務ですが、店舗により異なります)

以上が求人の1例です。

勤務先の情報・仕事内容・雇用形態・給与・応募条件・勤務時間などが掲載されています。

店舗運営職

店舗運営の責任者として、スタッフが働きやすい環境を整備したり、地域に貢献できるような店づくりをする仕事です。

以下、具体的な求人情報をご紹介します。

<勤務地>
 東京都品川区平塚 2‐17‐13

<職種>
 店舗運営職

<求人内容>
 【仕事内容】
 サンドラッグの店長候補として、売上管理や店舗マネジメントをお任せします。
 具体的には、

  • 接客
  • レジ業務
  • 商品管理
  • 売り場づくり
  • スタッフの教育、管理

 などです。ゆくゆくはスーパーバイザーとして、競合店の調査や各店舗の管理、新店舗の立ち上げなどをお任せします。

<雇用形態>
 正社員

<給与>
 月給 20.4 〜 33.49万円

<応募条件>
 ■未経験者歓迎
 ■高卒以上、40歳までの方 (※登録販売者資格をお持ちの方は歓迎します)

 【社員区分について】
 ■ナショナル社員
  採用本拠地を中心に全国勤務可能な社員
 ■狭域エリア(地域限定)社員
  居住地を中心に範囲(90分以内)で勤務可能な社員
  ※地域限定社員の場合は、小売販売の経験がある方・登録販売者資格をお持ちの方を優先します

<勤務時間>
 勤務形態:変形労働時間制
 週平均実働時間:40時間00分

以上が求人の1例です。

勤務先の情報・仕事内容・給与・応募条件・雇用形態・勤務時間などが掲載されています。

サンドラッグの特徴・評判

サンドラッグは、「OTC+調剤かかりつけ薬局の併設店」の展開を推進しています。

高齢社会、セルフメディケーション時代の到来に対応した店舗づくりを目指しているためです。

そのため、入社後の薬剤師の活躍の場が複数用意されており、一人ひとりのステップアップに応じた研修制度もあります。

また、仕事を長く続けられるよう、社員をサポートする福利厚生も充実しています。

ここでは、サンドラッグ入社後の研修の流れや、研修制度・福利厚生の紹介をしていきます。

入社コースを選べる

薬学部出身者には、入社時に選択できる3つの教育コースが用意されています。

調剤スタートおよびOTCスタートは、いずれも多くはOTC+調剤店舗での活躍を目指します。

また、調剤専門薬局のサンドラッグファーマシーズに所属するコースでは、いずれは調剤指導者として活躍することを目指すことができます。

コース① 調剤スタート

2年間の調剤研修からスタートし、その後2年間かけてOTCの知識・接客技術を学んでいくコースです。

新入社員の場合、入社後は、調剤業務に慣れてきた6月頃に投薬前試験を受け、投薬業務(服薬指導)をスタートします。

その後、問題なく服薬指導を行えるようになってから、12月頃監査前試験を受け監査業務が始まります。

その後、OTC研修も行っていくことで、将来的にはOTC+調剤併設店舗の薬剤師として、活躍を目指します。

コース② OTCスタート

2年間の研修でOTCの知識・接客技術を習得した後に、(1)2年間の調剤研修を受けるコースと(2)OTCを継続するコースに分かれます。

(1)の場合、OTC+調剤併設店舗の薬剤師としての活躍を目指します。

(2)の場合、OTCカウンセリング販売店長としての活躍を目指します。

また、漢方、化粧品、介護用品、接客など、自分の希望に合わせた研修を受けていくことが可能です。

健康食品やサプリメントなども含め、トータルに健康をサポートできる薬剤師を目指すことができます。

コース③ サンドラッグファーマシーズ

調剤に集中し、調剤をきわめたいと考える方は、調剤専門薬局であるサンドラッグファーマシーズに所属します。

約4年間かけて、指導薬剤師となることを目指します。

将来的には、サンドラッググループの調剤教育担当者を目指すコースです。

エリアマネージャーや教育講師になったり、会社の運営にも携わることができます。

調剤教育担当者は、講義の内容を作成する以外にも、教育進捗状況の確認、調剤過誤対策計画の作成や実施の支援、学術大会への参加など、非常に幅広い業務に関わります。

研修が充実している

機能と設備が整った府中の研修センターでは、オリジナルテキストによる集合研修を行っています。

研修では、店舗での基本的な作業の理論・手順に始まり、日用品やOTC、化粧品の特徴や成分や販売方法などを学ぶことができます。

全国14ヶ所の研修所とは、高性能のテレビ会議システムでつながれ、遠方でも充実した情報と集合教育を、リアルタイムで受けることが可能です。

また、「入社15年教育カリキュラム」で、個人のステップアップに応じたきめ細かな教育が行われています。

内容は商品知識や接客スキルだけでなく、スタッフ管理教育など業務全般に及びます。

本部スタッフに配属後も、「店舗マネジメント部門」「商品仕入れ部門」「店舗開発部門」など、更にビジネススキルを磨くための教育が用意されています。

福利厚生が充実している

社員割引制度などのさまざまな福利厚生制度から、子育て支援制度、独身寮や保養所などの福利厚生施設があります。 

ここでは、サンドラッグの福利厚生のうち、特に評判のある子育て支援制度と社宅制度について詳しくご紹介します

子育てサポート

「復職フォロー制度」「育児休業延長制度」や「育児短時間勤務延長制度」という制度があります。

復職フォロー制度

結婚・出産などの事情により退職した後、会社の全面バックアップのもと、一定の基準に従い、退職前の給与や役職を考慮して復職できる制度です。

準社員・パートなどの勤務形態を選択することも可能です。  

例えば、妊娠に伴い退職をしたが、出産後に復職したいと考えている女性の場合、1年以上のブランクがあるケースが多いです。

長期間のブランクがある場合、まったく初めての会社より、長年働いていてた会社のほうが復職しやすいです。

また、退職前のキャリアを考慮してもらえるというのも大きなポイントです。 

育児休業延長制度

法律上の育児休業期間1年間を、サンドラッグでは最大2年間まで延長できる制度です。

育児短時間勤務延長制度

法律上の育児短時間勤務制度(子供が3歳の誕生日を迎えるまで)を、サンドラッグでは子供が小学校4年生になるまで勤務時間を1日6時間に短縮できる制度です。

さらに場合によっては4時間まで短縮することができる制度です。  

保育園への入園や、小学生の学童の利用ができない場合、働くことをあきらめざるを得ず、退職してしまう人もいます。 

しかし、上記のような育休や時短勤務期間の延長制度があることにより、小さな子供をもつ女性が仕事を続けやすくなります。

社宅制度

サンドラッグの社宅制度として、「男性用の独身寮・独身者用マンション」や、「転勤借上社宅制度」があります。

独身寮は、会社が単身者用に用意する社員寮のことです。

独身寮に住むことで、家賃を安く抑えることができます。

また、同じ独身寮に住む社員との交流を深めることもできます。  

借上社宅制度とは、一般賃貸を不動産業者から会社が借り入れて、その借り入れた賃貸物件を社員に貸し出す制度のことを指します。

転勤借上社宅制度により、忙しい中、転勤時に自分で住むところを探す必要がなく、引っ越しに伴う様々な手続きの負担が軽減されます。

サンドラッグの年収

サンドラッグの平均年収は526万円、従業員の平均年齢は33.3歳です。(2018年公表)

この平均年収は、薬剤師以外の職種も含まれています。

ここからは実際の求人を参考に、サンドラッグの薬剤師の月収・年収についてご紹介します。

サンドラッグのOTC販売薬剤師、正社員の求人では、24歳モデルで年収470万とされています。

24歳=新卒採用と同じ年齢なので、月給=初任給336,600円(薬剤師手当12万円含む)と考えます。

ボーナスは年2回、1回約40万円です。

また、サンドラッグのホームページには、年収モデルとして、

  • 30歳 600万円~
  • 35歳 720万円~

という記載もあり、経験をつむほど年収アップが期待できます。

サンドラッグに転職する方法

薬剤師

サンドラッグに転職するには主に、サンドラッグのホームページから応募する方法と転職エージェントを活用する方法があります。

サンドラッグのホームページの、中途採用情報が載っているページに、電話・メールの連絡先、もしくはエントリーフォームから応募する方法が書いてあります。

しかし、おすすめは転職エージェントの活用です。

ここから、サンドラッグに転職する際、転職エージェントの活用をおすすめする理由について詳しくご紹介します。

転職エージェントを活用する

忙しい仕事や家事の合間をぬって、できるだけ効率よく転職活動を行うためには、転職エージェントを活用したほうがよいです。

自分で求人を探す手間が省け、求人票を見るだけでは分からない、職場の雰囲気などの情報を得られることがあるからです。

勤務条件や給与についての交渉を、代理で行ってもらえるのもメリットのひとつです。

また、求人の紹介だけでなく、履歴書や面接対策への対応や、転職後のアドバイスなどのアフターフォローもしてもらえます。

薬剤師の転職エージェントは、転職先によって「強みと弱み」があります。

例えばドラッグストアへの転職を希望しているのであれば、ドラッグストアへの転職に強いエージェントを選んだほうがよいのです。

どの転職エージェントを選ぶかは、自分の希望にあった求人を紹介してもらえるかどうかを左右しますので、非常に重要です。

サンドラッグへの転職におすすめの転職サイト4選

サンドラッグへの転職の際は、ドラッグストアの求人に強い転職サイトに登録するのがおすすめです。

さらに、自分の希望に沿った求人を紹介してもらえるよう、コンサルタントのサポート力にも注目したほうがよいでしょう。

ここからは、ドラッグストアの求人に強く、転職サポートも充実している転職サイト4社をご紹介します。

薬キャリエージェント

薬キャリエージェント

薬キャリエージェントは、年間20,000人もの薬剤師が利用し、登録者数が業界No.1の転職サイトです。

薬キャリは、7万人以上の薬剤師が登録している医薬情報サイトm3.comの子会社である「エムスリーキャリア」が運営しています。

求人件数は常時40000万件以上あり、登録当日に最大10件の求人を紹介してくれます。

薬キャリエージェントには、薬キャリmamaという他の転職サイトにはないママ薬剤師向けのサイトもあります。

薬剤師が転職活動をするなら、まず登録すべき転職サイトと言えるでしょう。

ファルマスタッフ

ファルマスタッフ

ファルマスタッフは、東証一部に上場している「日本調剤グループ」が行っている、転職支援サービスです。

55000件以上の求人数を扱っており、全国に15カ所もの拠点があるので、地方に住んでいる方も気軽に利用できます。

また、大手薬局チェーンの日本調剤の教育ノウハウを活かして、登録者や一般薬剤師向けに、e-Learningなどの様々な学習研修も行ってサポートしています。

転職相談に力を入れており、必ず会う姿勢・キャリアアドバイザーの質の高さから、満足度96.8%となっているのも特徴的です

じっくりキャリアアドバイザーと相談しながら、転職活動を進めていきたい人におすすめです。

リクナビ薬剤師

リクナビ薬剤師

リクルートという、人材紹介等を行っている大手の会社が運営する転職サイトです。

大手の調剤薬局チェーンやドラッグストア、有名企業の求人を中心に紹介してくれます。

特に、ドラッグストアの求人数が多く、高収入求人数が多いと評判です。

派遣の求人は扱っていないので注意が必要です。

また、担当のコンサルタントからの電話やメールの返答が早く、安心できるという意見もあります。

そして、リクナビ薬剤師のコンサルタントは、転職に関する的確なアドバイスができて提案力があるという声もあります。

リクナビ薬剤師は、ドラッグストアの求人・高収入案件を多く扱っており、コンサルタントの提案力もあるという点から、サンドラッグへ転職をする際におすすめのサイトです。

マイナビ薬剤師

マイナビ薬剤師は、マイナビという人材紹介を行っている大手の会社が運営する転職サイトです。

マイナビ薬剤師は、ドラッグストアや製薬企業の求人紹介が豊富です。

注意したいのは、派遣の求人は扱っていないことです。

マイナビは、転職希望者との面談に力を入れており、サポート体制が充実していると評判です。

丁寧にサポートしてもらえるので、特に転職が初めての人などは安心して転職活動をすすめられます。

また、担当コンサルタントからの電話やメールでの対応も早く、安心です。

ドラッグストアの求人に強く、充実したサポート体制を整えているマイナビ薬剤師は、サンドラッグに転職する際におすすめのサイトです。

まとめ

薬剤師 辞めたい

サンドラッグの薬剤師は「1店舗2ライン制」により、店舗運営スタッフとは別に、カウンセリング販売スタッフとして働くことができ、薬剤師の職能を発揮しやすい環境であるといえます。

また、サンドラッグの薬剤師の勤務場所として、調剤専門薬局という選択肢もあるので、入社後の働き方に幅があります。

個人ごとのステップアップに応じた研修制度や、妊娠・出産に伴う福利厚生も大変充実しているので、長く仕事を続けやすい会社といえるのではないでしょうか。