薬剤師が夜勤で働くのはどう?当直との違いやメリット・デメリットを紹介

この記事では、薬剤師の夜勤について詳しく紹介しています。

夜勤の仕事内容や給与、メリット・デメリットについてまとめているので、ぜひチェックしてみてください。

薬剤師の夜勤の仕事内容

夜勤薬剤師の主な仕事内容は、24時間営業のドラッグストアでの一般医薬品の販売と処方せんに基づく調剤業務と服薬指導、もしくは病院での夜勤や当直勤務の大きく2つに分けられます。

それぞれの仕事内容について詳しく見ていきましょう。

病院薬剤師

病院薬剤師とは主に病院の薬剤部、病棟で働く薬剤師のことを指します

日中は院内処方せんに基づいて外来患者に対する調剤や服薬指導を行ったり、病棟に出て入院患者の服薬管理などを行います。

また、医師や看護師と協力し、薬の専門家としての役割を発揮する重要な役割も担っています。

仕事内容

夜勤

病院薬剤師にとって夜勤勤務が義務付けられている病院は入院施設のある総合病院の場合がほとんどです。

仕事内容としては、救急外来の施設を備えている病院の場合は、急に具合が悪くなり病院を訪れた患者に対しての調剤、服薬指導を行います。

入院施設のある病院では、入院患者の急変などで急に薬が必要になった場合の調剤に対応することになります。

また、夜勤薬剤師は日中に行うことのできなかった翌日分の院内処方の準備や、医薬品の調整を行うなど、日中と変わらない業務をこなさなければなりません。

当直

急性期病院のような急患を受け入れる設備のある病院では、夜勤の他に当直勤務がある場合があります。

当直とは、朝から出勤した後、翌朝から翌午前中まで勤務に当たるシフトのことをさします

仕事内容は夜勤に比べて拘束時間が長い分、労働基準監督署から「実態としてほとんど労働する必要のない勤務」と定義付けされており、軽度な内容や労働者に負担のかからない業務にするよう設定されています。

また、病院が当直勤務を行う際には労働基準監督署の許可を得て、一定の規則のもと

勤務体制の管理を行うよう厳しく義務付けられています。

夜勤と当直の違い

夕方17時から18時頃から出勤し、翌朝まで勤務を行う夜勤勤務に対し、当直は朝から勤務を開始し翌朝、もしくは午前中まで行う業務のことをいいます

先に述べた通り、拘束時間の長い当直勤務の仕事内容は夜勤勤務に比べ、軽微な作業と定められています。

その他、当直勤務に関しては労働基準監督署による一定の規則が設けられています。

具体的には、

・施設内の定期巡回など当直者に負担がかからない配慮

・宿泊者がしっかりと睡眠を取れるような設備の設置義務

・睡眠時間を確保できるような配慮

・当直勤務の回数の設定(宿直が週1回、日直は月1回を限度にする)

・当直の手当ては、1日あたりの平均賃金の3分の1より低くならないように設定することなどが挙げられます。

また、当直の場合は作業が軽微なため通常業務にはカウントされず法定労働時間の40時間には含まれないということも覚えておきましょう。

ドラッグストア

最近では顧客のニーズに相まってか、深夜営業や24時間営業を行うドラッグストアが増えてきました。

また、医薬分業化の波に乗って調剤併設型のドラッグストアが一般的になり、深夜であっても処方せんを持って行けば、すぐに薬が受け取れるようになりました。

では、ドラッグストアの薬剤師は夜勤の間どのような仕事を行っているのでしょうか。

仕事内容

ドラッグストアの夜勤勤務は主に深夜営業、又は24時間営業の店舗での一般医薬品販売、もしくは処方せんに基づく調剤、服薬指導がメインになります

現在、ドラッグストアにおいて一般医薬品は第1~第3類まで分類分けされており、第1類医薬品は薬剤師が不在の場合、販売することができません。

また、病院が閉まっている夜間に急に具合が悪くなったお客様に対し、適切な医薬品を選定、販売を行うことが夜勤の薬剤師の重要な役割といえます。

一方、調剤に関しては、一般的に夜間に持ち込まれる処方せんの枚数は昼間に比べて少なく、調剤の件数としては数件の場合が多いようです。

また、最近のドラッグストアは地域の第一次機関として、病気の発生や予防に努め、健康の増進を図る役割があります。

そのため、医薬品以外の健康食品や病気に関する幅広い知識が必要となるでしょう。

薬剤師の夜勤の給与

夜勤薬剤師の給与は日中働く場合に比べ、当然高くなります。

なぜなら、雇用側は労働者が22時から翌5時までの深夜帯の勤務をした場合、割り増し賃金を25%増しで支払わなければならないと労働基準法で定められているからです

例えば、日中に時給2000円で8時間働き、月に20日間出勤した労働者と、同じ条件で夜勤勤務のみを行った場合の賃金を比較してみると、日中働いた場合にもらえる賃金は32万円に対し、夜勤勤務は40万円となり8万円多くもらえることになります。

また病院によっては、夜勤勤務者に対し夜勤手当を設けている場合があります。

しかし、これはあくまで雇用側の厚意であり、労働基準法で定められたものではないため支払い義務はありません。

薬剤師が夜勤・当直で働くメリット・デメリット

薬剤師

次に薬剤師が夜勤や当直を行うことに関するメリットとデメリットについてお伝えします。

仮眠を取りながら、急患や患者の容体急変にも臨機応変に対応しなければならない夜勤・当直勤務。

過酷な労働環境とも思える勤務体系ではありますが、依然としてその求人は高い人気を誇っています。

その理由はなぜなのでしょうか。

メリット① 給料が高い

まず、夜勤勤務の薬剤師にとってのメリットは日中に比べ給与が高いということです

前述で述べた通り、夜勤薬剤師の給与は夜間割り増し賃金として日中の25%増しで計算されます。

そのため、敢えて夜勤のみで働く夜勤専従という形態を選ぶ人も存在します。

当直の場合は、夜勤に比べ軽作業でなければならないことが労働基準法で義務付けられています。

電話対応や定期巡回などの仕事があれば対応しますが、それ以外は基本的に仮眠を取ることが可能です。

そのため、作業量に対し当直手当がもらえることにメリットを感じる人にとっては、とても良い勤務体系といえます。

メリット② スキルアップにつながる

当直や夜勤を行う薬剤師の場合、日中に比べ働く同僚の数は多くの場合少なくなります。

中には勤務時間のほぼ全てを一人で業務に当たることも少なくなく、患者の容態急変などの事態に対応する臨機応変さや的確な判断力が必要とされます。

ドラッグストアの夜勤勤務の場合は、患者が持ってきた処方箋の薬の在庫がない場合や、病院と連絡が取れない場合も多く予想されます。

しかし、そういった様々な事態に直面した時に、1人、もしくは限られた少人数で1つ1つの問題を解決することは薬剤師としてのスキルアップ、また1人の人間としての自信に繋がるといっても良いでしょう

デメリット① 体調を崩しやすい

夜勤、当直薬剤師にとってのデメリットの代表的なものは体調を崩しやすいことにあります

夜勤や当直を行った人が生活リズムを取り戻すまでには時間がかかり、当直の場合、次の日の日中勤務に影響が残ることもあります。

当直勤務をした人が翌朝の勤務で頭が冴えない、身体が重い、と口にする場面を目にすることはよく見られる光景です。

また、勤務にあたる夜間の忙しさも日によって異なるため、急患や夜間外来患者が多くなると予想されるインフルエンザの流行期などは体調を崩しやすくなるでしょう。

自身でもしっかりと体調コントロールをすることが仕事の1つといえます。

デメリット② 自分以外にスタッフがいないことがある

夜勤や当直勤務の際に、少人数や1人で仕事をこなさなければならない場合が多くあります

日中であれば同僚に頼んだり、助けてもらえる場面でも、夜間の誰もいない空間では誰かに疑問点を聞いたり、仕事を頼んだりする機会も減ってしまいます。

そのため、困ったことがあっても自分で解決しなければなりません。

その点は自身のスキルアップに繋がるともいえます。

しかしある程度の薬剤師スキルが求められる夜勤・当直の場合、薬剤師経験が乏しい人よりも、ある程度経験や知識のある人に向いている業務といえるでしょう。

薬剤師が夜勤・当直で働く前に確認すべきこと

ここまでの夜勤・当直勤務の仕事内容やメリット・デメリットを知って、実際に働いてみたいと思った時に事前に確認すべきことについてお伝えします。

いざ就職して働いてみたら、こんなはずではなかった、とならないよう重要な3点に絞ってお伝えします。

確認すべきこと① 夜勤と当直の業務はきちんと分かれているか

病院への求人を申し込む時に確認しておきたいことは、夜勤と当直の時間、業務の多さの区別をきちんと分けているかという点です

病院によっては当直勤務であっても、夜勤並みの作業量をこなさなければならなかったりする場合があり、それは立派な労働基準法違反となります。

また、夜勤であっても労働時間数を延長して、当直並みの時間数で勤務をさせたりすることがないか確認をしておきましょう。

いずれの場合も、作業量や労働時間数を考慮した場合、体調に影響を及ぼしやすくなります。

良好な職場で長く働くため、しっかりと入社前に労働環境を確認をしておきましょう。

確認すべきこと② 仮眠は労働時間に入るのか

通常、労働時間中における仮眠時間は、全く業務から離れて仮眠を取る場合と仮眠を取りつつも何か緊急の事態があった場合には対応するという場合があります。

一般的に薬剤師の夜勤勤務の場合は後者に該当する場合が多く、その場合仮眠時間であっても業務に当たっているとみなされ支払い賃金は発生します

夜勤勤務の賃金は日中に比べて夜間割り増し賃金となっており、その解釈の違いは後の給与発生時にトラブルの原因にもなりえます。

しっかりと入社前に雇用主に確認をして置きましょう。

確認すべきこと③ 夜勤では何%増しの給与になるのか

夜勤の場合は労働基準法により22時から翌朝5時までの間は夜間割り増し賃金として、日中の25%増しの支払いが発生します

時給2000円の場合は2500円の計算です。

更に、そこに休日労働をした場合は、休日割り増し賃金の35%が加算され、時給は60%増しの3200円にもなります。

このように、日中の勤務に比べて夜勤勤務の給与は高く設定されており、夜勤の回数や労働時間により毎月の給与に大きく影響します。

夜勤勤務の夜間割り増し賃金は労働基準法で規定されているため、就職先がきちんと遵守しているかあらかじめきちんと確認しておきましょう。

薬剤師の夜勤・当直に関してよくある質問

クエスチョン

薬剤師の夜勤、当直に関して一番多い質問は体力面での質問とその過酷さに関することではないでしょうか。

夜間はただでさえ生活リズムが崩れやすく、健康面を気にされる方がほとんどではないかと思います。

次の項目では夜勤・当直勤務に関するよくある質問をお答えしていきます。

薬剤師の夜勤や当直はきつい?

日中に比べると「きつい」と感じる人が多いでしょう。

なぜなら、人間は元々朝起きて夜に就寝する、という生活リズムの元に生きているため、深夜の労働は少なからずストレスを感じるからです。

そのため、生活リズムが狂うことが心身共に負担となる人にとってはきつい仕事といえるでしょう。

また、夜間・当直勤務では仮眠が許可されているのが一般的ですが、仮眠を取っている間も何かあった時は対応しなければならないため、常に精神的な緊張感を感じる傾向があります。

そのため、心身共にゆっくり休む、ということは難しいといえます

労働環境としては一概にはいえず、その病院やドラッグストアによるところが大きいです。

日によって夜間に訪れる患者の数や、入院患者の急変などによっても過酷さが変わってくるでしょう。

薬剤師の夜勤・当直の回数は?

大体病院では夜勤は週に1回程度、当直は月に1~2回程度のシフトを組まれることが多いようで、薬剤師の数が多ければ当然その回数も少なくなります。

逆に薬剤師が不足している病院の場合は、週に2~3回当直があったり、中には休日出勤で夜勤勤務をこなした後、次の1週間も通常勤務にあたらなければならないといった病院もあるようです。

しかし、基本的に夜勤勤務の場合は労働基準法での労働時間にカウントされるため、夜勤を含め週40時間に納めなければなりません。

入社時はその点についても確認するようにしましょう

ドラッグストアの場合はシフト制であり、かつ薬剤師の数も少ないため、希望する曜日に出勤するというケースが多いでしょう。

パート薬剤師は夜勤勤務できる?

パート薬剤師でも夜勤勤務は可能です。

特にドラッグストアでの深夜の薬剤師募集は街の求人雑誌や実店舗でよく見かけるのではないかと思います。

時給は日中に比べて高く、あるドラッグストアの時給を例に挙げると、日中の時給が2600円に対し、22時以降は25%増しの3250円に設定されています。

病院薬剤師での夜勤勤務はあまり知られていませんが、可能です。

ただ、その求人数はかなり少なく、知り合いの伝手を辿るか、もしくは転職アドバイザーが在籍する転職サイトを利用するのが近道です。

時給としては病院の日勤が時給2000~2300円程度で多く設定されているため、深夜割り増し賃金を上乗せした2500~2875円程度と考えるのが妥当でしょう。

気になる職場の夜勤・当直事情は転職のプロに聞こう

ここまで夜勤・当直の仕事について触れてきましたが、ここからはより自分の希望にあった就職先を見つける為にはどのような段階を踏めば良いかをご説明します。

なかなか自力で病院への就職を探すのは難しいため、ここでは転職サイトへの登録がおすすめで

次からは代表的な転職サイトを4つご紹介します。

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なかなか働きながら転職先を探すというのは時間的にも厳しい場合があるなか、縁の下の力持ちとしてサポートしてくれるのはありがたいですね。

まとめ

これまで、夜勤・当直薬剤師についての仕事内容やメリット・デメリットについてお伝えしました。

体力的・精神的負担がかかる夜間の業務ではありますが、その分得られる報酬も多くやりがいのある仕事であるのも事実です

また、1人、もしくは少人数という限られた条件の中で、いかにして問題を解決していくかという問題解決能力が問われる分、薬剤師として大きく成長できるといえるでしょう。

しかし、なかなか求人広告やインターネットでもその求人を見かけることは多くありません。

夜勤薬剤師としての求人を探すなら、上記の転職サイトを利用してアドバイザーによるサポートを受けるのが近道ではないでしょうか。